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台風19号災害の報道等を見て思うこと 5 [課題 治水・利水]



 同じことを何度も書くかもしれないが、テレビ報道を見ていて思うことを、更に書いてみたい。

 泥を片付けるのは本当に大変だ。
 乾いた土でも大変なのに、泥になったものは、本当に厄介だ。
 粘度が低く水っぽいものは、柄杓(ひしゃく)とか、バケツとかでくみ取ったり、浅ければ、カッパキやレーキや雪かき器みたいなもので排出していたりしていた。
 水気が少なくなり、粘度が高いものは、シャベルや、鋤簾(じょれん)や、草搔きで排出しているようだ。
 そして、バケツや、土嚢(どのう)袋や、ガラ袋に入れて排出して、軽トラ等で搬出しているようだ。
 軽トラへの積み込みは、バックホーやバケットローダーでやっているところもあった。
 
 家の中の床下の泥まで、片付けていた。
 このような狭いところ、足場の悪いところでの作業は、柄の長いものは、使いづらいので、短い草搔きとか、短いスコップ等が使いやすいと思う。
 しかし、幾種類も持ち込めないから、柄を継ぎ足したり外したりができるものを開発してみてくれないかと思う。
 屈(かが)んで行う作業はつらいから、立ってできるところは、長い柄を使った方が楽だ。
 また、土嚢(どのう)袋やガラ袋で家の中から排出しているようだが、業者等は、鬼笊(おにざる)、プラスチックパイスケ等両手で持てる持ち手があるものを使っていた気がする。
 これらを使うには、ビニール前掛けのようなもので、衣服に泥がつくのを防ぐことが多い。
 しかし、それでも大変だから、動力泥掻き出し器のようなものを開発してほしい。
 泥掃除機というようなものである。

 それと、パイスケに泥を入れたものを搬出するのに、ポータブルベルトコンベアが開発できないだろうか。
 エンジンや電気モーターや手回しクランクハンドルで動かせるもの。
 ベルトコンベアとローラーコンベアとどちらの方が使い勝手が良く耐久性があるだろうか。
 足の高さを自由に変えられ、幾つも連携させて使えるものを開発してほしい。

 道路清掃車を改造して、泥を掻き取り、ベルト送り、又は吸引していくような作業機を付け替えられるようにできないか。
 あるいは、ロータリー除雪車を改造して、ロータリー除泥作業機を付け替えられるようにならないか。
 同様に粘度の低いものは、バキュームカーを改造して、泥吸い上げ、脱水機構の作業機が付け替えられるように開発できないか。
 長いもトレンチャーを改造して、泥を書き上げ荷箱に泥を落とせるように開発できないか。側溝等泥掻き揚げ用に。
 し尿浄化槽の活性汚泥等の抜き取りには、どんな機械を使っているのだろうか。バキュームカーなのだろうか。これを改造して泥の回収に使えないだろうか。
 農業用4輪乗用トラクターの作業機で土取(つちとり)バケットは、掻き込み装置をつけられないのだろうか。
 同様にバケットローダーに土掻き込み装置はつけられないのだろうか。
 差し込み持ち上げだけで十分なのだろうか。タイヤがスリップして差し込めないことがないのだろうか。

 ゴミや泥等の搬出には、状況に応じ、一輪車、二輪車、農業や土木のキャタピラ運搬車等を使えるのではないかと思う。
 また、良くガスボンベ等を運ぶ、地面にピタッとつく高さの荷台と、金属フレームの二輪キャリヤーも、冷蔵庫とか、思いものを運ぶのに、使えるかもしれない。
 段差は厚い板とか足場の踏み板等で乗り越えれば良いかもしれない。
 ただし、現在のものは、ブレーキがついていないから、気をつける必要がある。
 このようにアルミキャリヤーや台車一輪車等にブレーキをつけられるように開発してもらいたい気がする。
 運搬車はダンプ機能付きだとなお助かるかもしれない。
 道の状況が動力車の下腹に使えて、動きがとれなくなることがないよう事前のチェックが必要である。
 いつか、自動運転運搬車で、一台目の後を整列してついて行くような自動自走運搬車も開発してほしい。
 病院等のベッド毎避難する場合の、自動自走運搬機能付きであれば、一台目だけ人がついて引いたり押したりしていけば他のベッド等はついてくるようになれば、手が省ける。 ベッドそのものについていなくともベッドに簡単に接続できる小さくて十分な力がある汎用牽引(けんいん)機ができればなお良いかも。

 泥が遠心脱水機のようなもので簡単に脱水できれば、高く積み上げることができ、置き場所が確保しやすいと思われる。


 今回、自衛隊や警察のヘリで空中救助がなされたものがあるが、多くは、屋根に上って救助されていた。
 これを見て、まず屋根へ上ることが危険を伴うものだし、この地域だと雪がかなり積もるので、屋根の雪下ろしをしないですむよう、屋根の傾斜を急角度にするよう提案しているので、屋根に上るのは、より危険になっていくだろう。
 屋上がある家や、上の階にベランダがあるところは良いが、そうでないところは、危険な屋根で、台風の風にあおられて転落したり、其処(そこ)にヘリコプターの羽の風が当たって屋根から転落する恐れがあるので、救助を待つ羽目にならないよう、事前に、避難しておくことが最も望ましい。
 安全なところにある親戚とか、安全なところにあるキャンプ場とか、24時間営業のカプセルホテル、旅館、ホテル、カラオケ、漫画喫茶、Internet Café、映画館、その他24時間営業しているスペースが大きい建物等に避難することや、公共の避難施設の安全なところ。
 安全なところにある公民館、その他の公共施設等が、指定避難場所の他考えられる。


 トレーラーやコンテナは、フルトレーラーや、セミトレーラーが走れる幅がある道は、地方では少ないので、セミトレーラーがいけるところに設置するものと、避難所の近くに設置するもの、作業現場に設置するもの等に応じて、狭い道でも入っていける各種サイズが必要になると思われる。
 迅速性が必要なものは、ヘリコプターで空輸できるサイズと重さと吊(つ)り下げるのに必要な安全な吊り下げフック等が必要である。

 用水の取り入れ口の簡易開閉器具があるが、これの大きなものとか、河川への落とし口のところに、厚い板を何枚も上から差し込んでせき止める簡易せき止め装置を簡単に設置して、水門代わりにできるものが開発できないか。各種サイズ。
 河川の土手に対してどのように水密性を確保できるかと、厚板の差し込み取り外しが迅速にできる必要がある。
 簡易に用水等の落とし口に鉄筋コンクリートでこのような厚板をきっちり入れられて、水が漏らず、確実に厚板が取り外しができる配慮された溝きりを作っておく手もあるかと思う。
 お金があれば、きちんと手回しハンドル付きか、規模等に応じ、遠隔操作電動水門を設置したい。

 今回のテレビ報道等を見ていたり、ボランティア作業等を通じたりして、感じた不便を少しでも軽減していけるよう、各メーカーは、製品を改善、開発し、試行を繰り返して本当に役立つ製品を作ってほしいと思う。
 長野県の企業も、できるものがあれば製品開発に取り組んでもらいたいと思う。
 有効で、迅速に、正確に、確実に簡単に使え持ち運びにも保管にも便利なものを期待している。
 転んでもただでは起きないように頑張ってほしい。

 

台風19号災害の報道等を見て思うこと 4 [課題 治水・利水]

台風19号災害の報道等を見て思うこと 4


 行政は予防だ。
 今回の災害のウィークポイントは何だったのか。
 そこを早急に応急対策をしておかなければならない。
 越水を起こすと、堤防決壊という住民の生命身体財産に、破壊的な致命的な損害を与えるので、越水を防ぐ必要がある。
 台風20号、21号が迫っている。
 そうでなくとも、夕立ち程度の雨でも秋の長雨、梅雨時期等は、何日も降り続くため、大きな洪水被害や土石流、土砂崩れを引き起こしかねないのである。
 今回越水箇所とその前後、河川の蛇行するところ、狭窄部、河川と支流・用水・下水の合流点、橋のあるところ、河川の堤防で水が衝突するところ、ゴミが引っかかりやすく水位が上がりやすいところ、川の流れが駆け上がってくるような、逆向きにつけられた河川敷に降りる道など、えぐれて弱くなっている堤防その他が越水しやすい場所である。
 そこを土嚢等で、現在以上の高さに数列数段積み上げておくべきである。

 なお、用水や下水の河川に合流するところは、水門、逆流防止扉、防止弁の点検をしておくとともに、ないところは、簡単に、設置取り外しができるように代替措置が考えられないか、検討してみる。
水門を閉じたり逆流防止弁が作動すると、内水の排出ができなくなるので、エンジン発電機や、エンジンポンプと排水ポンプをあらかじめそばに配置しておく必要がある。
 しかし、本流に越水の恐れが出ると排水してもそのまま戻ってくるとか、越水の範囲を広げ大災害の範囲を広げることになりかねないので、排水できなくなる恐れがあるが、連絡を密にし、できるだけ効率的に排水できるように準備したい。
 越水が少なくなるよう、堤防高をあらかじめ高めておく方策が土嚢積み等である。

 そのほか、気づいた点を、以下に未整理のままだが、記したので、参考にしていただき、よりよい方策があればそれを実施するようお願いしたい。
 国県市町村の連携を期待する。
 みんながみんな同じことをしていてはならない。
 作業を分担し、少しでも効果が上がるよう効率的に動いてほしい。
 時間を無駄にしないでほしい。


 埋め立てして、土塊量が増えれば、そこへ何トンか保水し、河川へ流れ出る水量が減る。 低地の埋め立てを進めるべきだ。
 公共事業として、浚渫土砂を利用した、順次埋め立て地への移住公共事業を制度化すべきである。


 山の土塊も保水力の要素であるが、年々、流水で削られ、土塊が流れ出し、保水力が減じていく。
 今後、渇水と洪水が同時にやってくる時代になっていく。
 何とか、土塊流出して谷がどんどん深くなるところへ、浚渫土砂等で埋め立てし、両岸の崩落防止をするとともに、保水力の量を増やしたい。
 かなりきちんと、崩落、流出、地滑り対策等を講じないと、頭の方に土塊をいただく形になるので、技術の粋を尽くしてほしい。
 東南アジアで対策不十分だったため、下流の村落が全滅したことがあるので注意。


 ダムをいくつか追加して造り、水力発電に余裕を作り、洪水調節機能を高めるとこも検討すべきだ。
山や近くの山里に、洪水調整ため池、上流部等の河川に、コントロールしたい流水量を計算して、スリット幅を決めて、スリットダムの追加をして、一気に流れ下ってこないようにする。
 ゴミ対策等メンテナンスに便利なように配慮する。


 各家庭等に危険でないところでは地下浸透量を増やし、危険なところは貯水タンクを設けて流出水量を抑制。

 大面積等の開発建築には、雨水流出コントロール施設設備を義務づけ。

 緑化を進め、草木に吸い上げてもらうことにより、保水、水固定する量を増やす。
 植栽

 河川、湖、ため池、海の浚渫と低地の埋め立て。

 水を水素エネルギー等にする事業の拡大、とそのための貯水池の整備。


 自家発電、冷暖房、給排水機器の完全防水、機能維持持続性の確保。
 設置箇所の見直し。


 災害ゴミのリサイクル、リユース、リデュースの体制の整備。各メーカー、修理業の参加。
 可燃ゴミ、埋め立てゴミ、資源ゴミの分別。


 トレーラーハウス、コンテナハウス等による仮住居、ボランティアのキャンプ、給水コンテナ、燃料コンテナ、トイレコンテナ、入浴コンテナ、炊事コンテナ、通信コンテナ、電源コンテナ、医療コンテナ、事務所コンテナ、冷房コンテナ、暖房コンテナ、送風コンテナ、照明コンテナ、介護コンテナ、重度医療コンテナ、酸素・水素・麻酔・燃料ガスコンテナ、飲料水化コンテナ、遠隔リモート基地コンテナ、映像機器等送受信コンテナ、
洗濯コンテナ、ATMコンテナ、インターネットアクセスポイントコンテナ、災害情報拡声器コンテナ、冷凍食品コンテナ、冷蔵食品コンテナ、消毒コンテナ、紫外線滅菌コンテナ、洗浄コンテナ、保存処理コンテナ、自動販売機コンテナ、水防品コンテナ、避難所コンテナ、薬局コンテナ主治医とワイヤレス通信による処方箋の発行と調剤、宅配コンテナ、コインロッカーコンテナ、キャッシュレスカードロッカーコンテナ、シャワーコンテナ、

 トレーラートラック

 シュラフ、枕、防寒着上下、防寒靴下、ロングタオル、湯たんぽ、湯沸かし
 寒さ対策の最大の要素は、食事(炭水化物)、温かい食事、三食あるいは適宜カロリー食。恒温にするにはエネルギーが必要。
 温かい甘酒、アデノシン三燐酸。
 チーズ、ホットミルク、チョコレート
 乾パン、温かいおにぎり。
 つぶつぶコーンスープ。


 マスク、ゴム手袋、雨合羽、長靴、ヘルメット、日よけ防止、

 ゴムボート、エンジンスクリューモーターボート、ホバークラフト、水上ジェット、ヘリコプター、水陸両用車、エンジン、くみ出しポンプ、発電機、投光器、モバイル街灯、
捜索ドローン、拡声器ドローン、位置情報付き画像伝送ドローン、衛星監視、高所カメラ

 泥吸引クリーナー、泥洗浄吸引クリーナー、消毒機、消毒薬、
 道路清掃車、散水車、


 クレーン、バックホウ、ブルドーザー、コンクリート製品運搬車、ダンプ、
 杭ねじ込み車、くい打ち車、
 くい打ち振動が堤防に悪影響を与え決壊を誘発することもあるので注意。

 仮設橋設置車、仮設堤防設置車

 破砕車、遠心脱水車、分別車

 土砂分別車、振るい車


マンホールふたのボルト止めと、水密・機密性の確保。

 逆流防止装置の水密性の向上


 堤防法面への自然に優しい、自然に帰る法面凝固剤と散布車。
 草や緑化植物の種を含めて糊面に吹き付ける。速乾であること。水密性が高いものであること。
 法面保護応急対策用。


 浅川ダムは、止水ができないのか。試験湛水はどうしたのか。
 やはりきちんと柔軟に対処できる水門付きの総合ダムとすべき。
 穴あきダムは、あれだけの高さ深さだと穴が小さければすぐつまりメンテナンス費が高くつく、穴が大きければ、洪水調節機能がなくなると指摘しておいた。

 水位計と、監視カメラの両方が必要、雨雪風雹あられ紫外線その他故障の原因となる風雨等にさらされ続けているので、いざというとき故障しやすいため、二重化等を図っておく必要がある。停電対策も。

 降水量測定と、流域の流量計算によるトータル制御システムの構築


 事後点検の難しさ、まだ泥水で護岸の根元が見えない、全て徒歩で点検する人員と時間がないので、勢い、車で見て回り大きな被害が気づけたところしか、詳細点検ができない。
 草の陰や、ゴミの陰や近づけなくてよく見えない所等

 泥水下でも把握できる超音波映像化、危険計算システムの構築。
 無人ドローンによる自動点検、
 災害常習地、危険箇所、特に住民被害の大きいと思われる箇所の自動調査計算通報機の構築(堤防含水量湿潤量、堤防の振動量、ひずみ、変形、ひび割れ、空洞化、えぐられ箇所、流岩石の衝突状況、ゴミの付着状況等)

事前に準備できる対策は全てしておくー、事前にできないところは、最短処理で対応できるように資材や体制を整備


 公立施設の入所者は、一般健常者と異なる扱いを必要とするから、一般消防職員、警察職員、自衛隊にまかせるのは、本来不適切である。
 公立施設等は、事前の避難を早くする必要があるので、逃げ遅れることがあってはならないものである。
 どこよりも早く避難行為しなければならない。
 高齢者の避難準備とか、高齢者避難警報等このような事情も同様の趣旨であろう。
 それ以上に入所施設の者の避難は早く取りかからねばならないし、一般避難と別のとりあつかいを要するのである。
 とりあえず、公立病院ネットワーク、公的病院ネットワークで避難と受け入れの体制必要な機材等の準備整備を行い、さらに地域病院や老人ホーム等の入所者の受け入れ等も整備すべきである。
 そして、他市町村区域、他都道府県域の同種施設との連携まで含めて考えないと収容能力が全く足りないことになるだろう。
 ベッド数が削られ続けているので、避難者は、ベッド毎避難する等の配慮等が必要であろう。
 今回のリハビリが、浸水時避難完了していなかったこと自体が問題である。

 リハビリも含め、今回の反省に基づき、防災・避難計画を見直し、試行訓練しておくべきだろう。


 水防研究所、砂防研究所、土木研究所および研修所が長野県にほしい。
 災害常襲地なので、技術の改善高度化を研究していることが必要。
 その成果を実際に実習工事して、土木業者の技術アップにつなげたい。
公共事業が減ったり、予算が削られると、経験がない業者が増えてしまい、既存の技術すら継承されなくなってしまうことが不安である。
 実習でも実際に役立つものが完成するように予算化されれば、実習している経費でも対策工事等ができて助かる。


 浸水想定区域内の避難場所が、浸水深度内にある体育館しかなければ、そこへの避難はできない。
 浸水深度内にない2階の体育館があっても、出入りができなくなるものは、避難場所にできない。
 校舎等で浸水深度内にない階数の教室等があって、屋上にヘリポートとなる広さがあり、十分なエネルギーと孤立しても数日間耐えられる備蓄が浸水被害を受けない場所にあるところは、避難を受け入れるべきである。
 そのために、屋上から、ボートを下ろしたり持ち上げたりできる設備を整備することも考えられる。
 そこが、救援物資等の荷揚げ荷下ろしに使えたり、人間の出入りができるものがさらに良い。
 このことにより、浸水度合いに応じて、どの階からも出入りできるようにしておくべきである。
 屋上にヘリポートを整備しておく。
 エネルギー、電気、機器等が使えなくならない場所に保管しておくよう見直すべきである。
 浸水区域内の校舎等は、浸水しても機能できるよう見直しをして、整備しておくべきである。
 地域情報センター化するときにも合わせて見直し整備したい。
 校舎は、できるだけ高層化しておくことが望ましい。
 中高一貫校化に併せて整備したい。


 低地埋め立て移住事業を計画的に行うのが一番良い。
 何年かかっても、埋め立てかさあげをしていくべきである。


 長野の河川は、急流が多く、流れてくるのは、水と土砂とゴミだけではない。
 そばにいれば聞こえてくるほど、ゴツッゴツッと岩石が衝突しながら流れていくのである。
 他の都道府県の大河川と比較すると、長野県の河川の流れが恐ろしいほど荒々しいことが見て取れると思う。
 対策工事もそれなりの技術と頑丈さが必要である。

台風19号災害の報道等を見て思うこと 3 [課題 治水・利水]


 テレビを見ていたら、NHK長野のアナウンサーが、ほとんど徹夜で、あちこち現地取材報道等もしていて、みるみる顔がやつれてげっそりしてきていた。
 報道機関も大変だと思う。
 そのアナウンサーが、地面から水が噴き出しているのを映していたが、上水道の漏水か、下水道の漏水か、千曲川の伏流水の湧出なのか、わからなかったが、関係行政機関は、大雨時の事前点検、事後点検の中で、きちんと調べてほしい。
 映像に写してくれると関係機関の技術者が見ればどういう対策が必要かわかりやすいので助かっているのではないだろうか。
 技術者が一斉点検に出ているだろうが、見落としが出てしまうかもしれないから。写真付きで、一般住民からの通報も期待したいところだ。
 ただ、アナウンサーも一般住民も危険なところに近づきすぎないように御注意いただきたい。


 決壊箇所を塞ぐ工事の担当者は、救命胴衣を付け、発信器をつけ発光器をつけて作業するようにした方が良いのではないかと思う。
 流されても浮いていれば助けやすく、発信器や発光器がついていれば、捜索発見しやすい。
 携帯電話検索もできるだろうか。

 できれば早く無人自動運転重機で作業できるようにしてほしい気がする。


 川底が上がってくることに対して、浚渫(しゅんせつ)等が必要だが、この土砂を、堤防の広い民地側の方にふるい分けた上で、ストックしておくことも考えられる。
 あるいは、土嚢(どのう)用、埋め立て用その他の用途に、無料で持って行って良いよとしておくことも考えられる。


 一方、毎年水防訓練するので、浚渫(しゅんせつ)土砂をその用土として利用することとし、参加者が、一人で10袋ほど土嚢(どのう)を作り、堤防の天端両側の部分に、段切り水平に土をならし、杭と板で、壁を作り、その手前に、土嚢(どのう)を数列数段積み上げるところまで、訓練すれば、毎年少しずつ事前に土嚢(どのう)積みが完了していく気がする。
 杭と板は木製だと二三年しか持たないので、半永久的に耐久性のあるものが望ましい。
 こうしておけばいつの間にか、土嚢(どのう)積みが、でき、洪水時に積まなくとも、不備のある箇所や河川敷へ出入りする道の部分だけ土嚢(どのう)を積めば良いだけになると思う。
 堤防上道路を走る車の、高速度のまま民地の住宅に突っ込むのをある程度破壊力を和らげることにも役に立ちそうだ。
 試してみないだろうか。
 堤防かさ上げかコンクリート擁壁の設置等が間に合っていないところは、これでいったらどうかと思う。
 よりよいコストパフォーマンスの良い方策があったら、知恵を集めて、実施してほしい。


 立ヶ花以降の狭窄(きょうさく)部が一番の問題だが、新潟県の広い信濃川までの間は100キロメートル以上ありそうなので、なかなかすぐ拡幅が完了するというのは、期待しがたい。
 そこで前にも書いたが、立ヶ花の手前から、関川まで、高速道トンネルぐらいの大きさの地下管路を作り分水することはできないだろうか。
 標高差がよくわからないが、うまい勾配が得られるなら、 国道292号線と関川が交差するあたりの手前あたりまで直線で25キロメートルぐらいだ。新潟側と長野側両方からシールドマシンで掘っていけば意外と早く開通できるのではないか。
 長野側に水門を作っておけば、渇水期に水門を閉じて、水を止め重機や必要な車両が中を走れて、清掃や修理が簡単にできると思う。

 地球温暖化等や開発でどんどん流量が増える可能性がすごく高いので、分水等の緊急性を有すると思う。
 国での研究をお願いしたい。

 公共事業を削ったり、予算を削ったりすると、直接人命にかかる部分に手が回らないことになる。
 財源の確保とコストパフォーマンスの向上、コストダウンを期待する。

台風19号災害の報道等を見て思うこと 2 [課題 治水・利水]



 今回の千曲川の越水、決壊で思ったのは、越水のところで、関係行政者や関係業者がおらず、土嚢積みすらなされていなかったこと、決壊箇所の止水工事の着手が遅く、上流側から、重機が一台しか稼働していなかったこと等が残念である。

 水防訓練では、土嚢積みや、木流しとか、ゴムシート設置とかいろいろ訓練しているようだが、そのような作業のあった形跡すら見ることができなかったこと。
 訓練が生かされていないことと、組織的な体制になっていないことが推測される。

 避難場所も前に指摘しておいたが、十分なスペースがないこと以前に、浸水想定区域内にあり、近づけなかったり、かえって危険だったりしたのではないか。
 
 県立施設のリハビリセンターが、消防の救助に頼っていたのが、申し訳なく思う。
 土日祝日にかかった12日以降は、関係機関のほとんどの職員を動員できたのではないかと思うのだが。
 水防倉庫やダム管理事務所等にボートも配備されていたのではないかと思う。

 自衛隊のヘリが来た後でやっと県警のへりが救助作業に関わった。
 県の防災ヘリは、ついにテレビ画面で見ることはなかった。

 用排水の落し口が、橋の橋台の近くにあって、橋台のあたりに落ちて、橋台の根元を弱くしている恐れがあった。
 橋のあるところが狭窄部となり、橋台あたりにかなりの水エネルギーが衝突している状況に見えた。
 橋の近くが、護岸がなかった。そのため、橋にゴミが引っかかり、水位が上がって、越水すると一気に決壊しているところが見られた。

 曲がっているところとか、支流の合流する地点に護岸がなく、土盛り植栽だけの堤防で、一気に削られ欠損や決壊が生じていると思われるものがあった。
 水衝部ができるだけなくなるよう、改築すべきであるし、水衝部は必ず、護岸を危険度に応じた強度で整備すべきである。

 越水した近辺は、堤防全体を高くするか、コンクリート壁でかさ上げ等すべきである。

 立ヶ花の狭窄部で、水がせき止められる感じになるので、どんどん土砂の堆積が進むので、恒常的に河床掘削等を必要とする。

 堤防より低いところの建物は、改築するたびに50センチなり1メートルなりかさ上げしてから建てるようにし、都市計画でも低層住宅指定地域にしないようにしてもらいたい。
 堤防上に広いスペースを作り、決壊したときにすぐ対応できるように、コンクリート製品等をストックしておくべきである。
 堤防へ工事車両のアクセス道路をしっかり確保しておくべきである。

 日銀から国土交通省に無利子融資を受け、それで必要な河川拡幅等工事を早急に実施できるようにしてもらいたい。

 地球温暖化で、頻繁にこのような大雨等が生ずることが確実なので、早急に確実な対策を講じてほしい。


台風19号災害の報道等を見て思うこと [課題 治水・利水]



 千曲川が穂保地区で決壊し、1,200haにわたって、浸水被害が生じた。
避難せずに二階にいて、ヘリコプターで救助されている人が結構いた。
決壊する前に篠ノ井のあたりから何カ所も越水し始めていた。
 そして、浅川の水門が閉じられ排水ポンプによる排水もできない状況になり内水氾濫の状態となった。
 そして、穂保地区で堤防決壊に至った。

 堤防が決壊しなくとも、浅川で水門が閉じられ排水ポンプも使ってはならない状態になると、このような浸水状態が1,200haにわたって起こる地域なのである。
 千曲川の水位が下がり排水ポンプが使える状態にならないと何度もこのようなことが繰り返される地域なのである。
 だから、地域の人は、浅川の水門が閉じられ排水ポンプが使えない状況になった時点で避難をしなければならない状況なのだと思う。
 内水氾濫だとそれほど強い水流にならないから、千曲川堤防天端の高さより高いところにある二階三階のある家は避難しなかったのではないかと思う。
 しかし、千曲川が決壊するとその水流のエネルギーは大きいから、2階3階にいても、家ごと流され破壊されることが予想されるので、決壊の恐れや、越水したらすぐ堤防の高さより高いところへ逃げなければならないと思う。
 そういう意味で、避難のタイミングと避難場所を十分検討して訓練しておくことが必要だと思う。

 長野市のあたりからの千曲川は、立ヶ花の狭窄部があるので、ちょっと雨が降り続いただけでこのような状態になりかねない。
 平成7年にもあわやという状況になっていた。

 一方、千曲川の水位が少しでも下がって、千曲川に排水ポンプで排水できる状況になったら、全てのポンプをフル稼働すべきだとおもう。
 浅川に入り込まない水は、別途ポンプ車を出して千曲川へ排水しなければならないと思う。
 ここにいたるまで、下流側の河川管理者等と十分連絡をとり、いつから排水できるかを判断しなければならない。
 下流の新潟県では、途中で日本海へバイパス河川を造り、新潟市街地方面には、水門で流量を調整できるものがあったと思うから、途中のダム管理者とも十分調整を図りながら排水すべきである。
 いずれにしても、千曲川は、裾花川、鳥居川、犀川等を通じて、北信、東信、中信の雨水等が全て集まってくる水害危険地帯であることを十分知って、着実に河川改築拡幅整備をしなければならないと思う。
 もちろん、決壊したところから、どんどん水か入ってくるようでは、ポンプ排水が焼け石に水なので、決壊したところを徹夜してでも早急に塞ぐ必要がある。そのためにも、あらかじめ、担当業者を決めて、待機させておかねばならない。
 骨材等は、千曲川の堤防上等にストックしてあるものや犀川の堤防近くにストックしたものがあるだろうし、コンクリート製品工場の(株)高見沢もあるし、(株)宮下や(株)長西とかいくつもの砂利等の骨材業者も千曲川近辺にある。
 早急に決壊部分を応急工事し、濁流の浸水を防いでほしい。

Day Afterを見て その2 [課題 治水・利水]

Day Afterを見て その2

 治水のための生活地の埋め立てかさ上げ、堤防のかさ上げ、水門、治水施設、排水機場の整備、その他治水等施設等の整備は、本質的な対策である。
 最近、そちらが間に合わないので、避難ということがよく言われるようになった。

 このことについて、映画の中で、いくつか指摘している部分があった。
 地下鉄は、使えない。
 道は、使えない。1台水に浮いて、立ち往生すれば、その道は、車でふさがれて、車が動かない。
 歩いて行こうにも、押し寄せる流れが強ければ、たとえ水深30cmでも、足がすくわれて立っていられないので、歩いて逃げることもできない。
 救援も、ゴムボート、ヘリコプターぐらい。これらも天候、流れの速さ等により使えない。
 電気等ライフラインが使えない。下水道が機能しない。
 停電のみならず、水没により機能停止する機器が多い。
 水深にもよるが3階から以上の階は、水没からは免る。

 避難の時間がどれだけ必要なのか、確保できるのか。
 映画の中では、最大の人口集積地帯の市民の救出をあきらめ見捨てた。

 海が近いところの扇状地の人口密集地帯は、かなりの距離が水平で、地形的高台が近くにない。避難距離は非常に遠い。
 大体人口密集地帯とか都市は平地が多いので、相当遠くまで逃げなければならない。
 現実的に避難可能だろうか。
 アメリカのニューオリンズのハリケーン被害のときは、どうだったのだろうか。
 何人が避難できずに残されたのだろうか。
 道路が片側一車線の狭い道で、ある方向へ行くのに、その道しかないようなひどい道路整備の状況では、逃げられないのではないだろうか。
 また車も通れないような細い路地だらけの住宅地では、車で逃げることができないので、徒歩で逃げなければならない。避難できるだろうか。

 避難してどこに何日居るのだろうか。場所はあるのだろうか。

 避難はあくまで、それしかないときの対策でしかない。
 毎年何回も住居、車その他の財産が水没破壊されて、どうやって暮らせるのだろうか。 年に2から3回被害に遭う都度、その都度何千万円も見舞金がもらえるのだろうか。

 抜本的な、本質的な対策を着実に行うべきである。
  

Day Afterを見て [課題 治水・利水]

Day Afterを見て

 先々週あたりだったろうか、デイ・アフター ~首都洪水~ とかいう映画が、テレビで放映されていた。
内容は、非常に規模が大きい台風が通り抜けるときに、海水面を上昇させて、高潮を起こし、それが陸地の都市を襲う、それに対する人間の対応を描くものだった。

 舞台は、イギリス、ロンドン、テムズ川周辺。
 テムズ川に、既に高潮防潮施設が作られていた。テムズバリアと呼んでいた。
 これは、早い話、日本における、水門ないし汐留堤防、可動堰であった。

 既にある防潮施設も設置位置が悪くしかも高さが足りないので、予測を超えた高潮を防げない。
 いったん都市が洪水に見舞われ、水没するところが出たが、ある程度いったところで、上流にあるいくつもの水門を開けて、水を下らせ、その水で高潮を押し返す。
 そのタイミングに合わせ、テムズバリアの水門を開けて、排水しようというものだった。 電気は既に断たれて、手動であけるのだが、人間が生還できない条件でしか操作できないというものだった。

 ここでいくつも、指摘されたことがあった。
 予測を超えた気象が、予測を超えた高潮に襲われた。
 対策施設の設計が悪く、位置、規模、操作その他が問題だらけだった。
 テムズバリアは、可動堰だった。
 海面上昇が問題だ。

 概略等は以上。詳しくは、映画等を見てください。

 さて、これを見て、日本について考えると、異常気象、海面上昇、高潮防潮堤の整備、すべての河川の高潮等防潮施設の整備、複数の可動堰でなければならない。
 電源等、確実に動かせるものが必要。
 これらが不要となるためには、十分すぎるほど高いところに人間の利用する地面がなければならないということ。

 どこまで整備できたのだろうか。

 汐留堤防、可動堰・・・ は、逆流防止、治水のみの機能だけではないものが多い。利水、農業用水等、塩害防止、食料自給率向上等に役立てる目的を持ったものもある。

治水、利水、災害対策、食糧自給率の向上が大事なことである。
計画的に着実に公共の金を使って整備しなければならない。

千曲川含む信濃川水系の河川整備基本方針の審議状況が公表されている [課題 治水・利水]

 千曲川、犀川、裾花川、浅川等を含む信濃川水系の河川整備基本方針の策定に向けての審議状況等が公表されている。
 千曲川等の概要で過去から現在を見ると、洪水災害の歴史だったと思われる。
 最近も千曲川においては、よく引き合いに出される戌の満水を超える水位になったり、立ちが花の左岸堤防の低いところを18年7月や19年には超えて路面にまで水があふれている。
 幸い更に上に崖等があったので、そこだけで済んだが、標高的には、立ちが花とほとんど同じ小布施橋の近辺までのところで、土堤のみの築堤方式の堤防を何時越えて堤防を破壊し洪水になるか気が気ではない。
 民地は、堤防より低いところにある。
 18年も19年も、長野地域はたいして雨が降っていないで、松本近辺等だけに大雨が降った18年、軽井沢あたりに大雨が降った19年という状況でも、この有様である。
 長野県の半分の水が千曲川信濃川に集まることから、この範囲全体に大きな台風が来て居座ったり、いくつもの大きな台風が連続して襲来したらどうなるか、予想がつくので、本当に心配である。
 排水機場や排水ポンプがいくつあっても、堤防を乗り越えて洪水があふれてきたら、何の意味も何の役にも立たないのである。
 一刻も早く、河川幅を大きく広げ、河床を下げて欲しいと切に望むものである。

 利水と治水を兼ねてのダムの洪水調節利水施設も、今後必要になると思われるが、それでは不十分で間に合わないと思われるので、早急に河川の拡幅、河床下げをお願いしたい。

 輪堤や二線堤よりも拡幅の方が効果が確実で効果が高く、副作用等がないので、是非拡幅河床下げを急いでいただくようお願いしたい。

 なお、国での審議状況が公表されているので、URLを参考に掲げる。

http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai/shakai/080111/index.html
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai/shakai/080208/index.html
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai/shakai/080306/index.html

長野の治水 [課題 治水・利水]

 国土交通省河川局のホームページで河川整備基本方針等にかかる状況を見ると、もうほとんどの都道府県の水系の河川整備基本方針が策定済みになっているようだ。
  ところが、長野県は、関川水系ができたようにも思えるが、そのほかの信濃川水系、天竜川水系、木曽川水系等、長野県内の河川整備基本方針がまだ未整備のようである。
 何故なのだろうか。
 信濃川水系つまり長野市を流れている河川すべてがそうであるが、特にその重要河川の犀川、千曲川は、何時、増水した濁流が堤防を越えて家屋等が浸水するか分からない切迫した状況にあると思われるのに、何故、未だ整備方針が定まらないのだろうか。
 その策定手続きとスケジュールはどうなっているのだろうか。
 県、市は、国と十分情報交換して、適切なタイミングで、適切な手続きで、適切な内容で河川整備方針が策定されるよう努めるべきだと思われる。
 どうも長野県は、従来から計画がきちんと作られないままに放置されていることが多かったような気がする。
 その結果、道路橋梁等がかけられるときに、河川改修計画がないために、狭い河川のまま橋梁がかけられてしまうことが多かったのではないかと思われる。

 いずれにしても行政は、計画行政で、着実に課題を解消していく必要があり、そのためにも、適切な方向の、適切な内容の整備方針、整備計画を建て、実施計画を建て予算を確保し、計画的に整備していく必要がある。

 長野市には、長野県のほぼ半分の面積の地域から、雨水等が集まってくるのである。
 長野市内でほとんど降らなくとも、上流地域で大雨が降れば、長野地域で氾濫することが起こりうるのである。
 昨年は、それほどの雨量ではなかったが、上流部で、ちょっと降りが強かった程度で、とても100年確率200年確率には遠く及ばない程度の降りだったが、中野市の立ケ花の橋の手前で、堤防上の道路が一部冠水し通行止めとなった。
 それより手前でも、増水のため堤防上の道路の通行止めをしているし、村山橋の通行止めもしたことがあるらしい。
 これほど、頻繁に氾濫のおそれが生じているのに、何らの動きもなく、河川整備方針も内容がほとんど情報提供されないのも不思議なことだと思われる。

 一昨年、東京に時間雨量140ミリだかの豪雨が降ったことは記憶に新しい。長野市から200キロぐらいしか離れていないところである。
 他の都市でも、最近頻繁に床下床上浸水のニューズが、必ずと言っていいほど毎年何回か聞くようになってきている。
 従来の基本高水等の基準で造られているものでは、既に駄目だということを実証する例に事欠かない。
 そしてさらに、将来は、温暖化等により、もっとひどくなることが予測されているのである。しかも、その歩みは予測より早く進行しているようである。

 浸水予想地域の地図等も配られたし、千曲川河川事務所のホームページでも、確認することもできる。
 今、長野市は洪水の点で、非常に危険な状況にあるといえる。特に、犀川、千曲川は、緊急の状態にあると思われる。
 河川整備方針には、何度も書いたが、基本高水を大幅に高くとり、十二分に河川幅を広げ、河床を5メートル以上現在より下げる必要があると思われる。
 そしてコンクリートブロック等の護岸を整備する必要があると思われる。
 堤防から水漏れしただけでも、人家が水没するおそれがある。
 さらに、一部関川水系の方へ放水路等を造り、分流したりすることも考えられる。

 河川整備方針、河川整備計画ができるまで待っていられる状況ではないと思われるので、緊急河川事業等で、河床浚渫やネック地点緊急拡幅等の事業を平行して施工していただきたいと思う。信濃川と同じ河川であるので新潟県域でも、必要な拡幅等の対策が必要だと思われる。場合により、高水敷きを緊急に削って、緊急流心拡幅する手もあるのではないかと思われる。一部日本海への放水路も新潟県域で造ってあるようであるが、これでどのくらい多く新潟県側へ流せるようになったのか、その分だけでもすぐ長野県側を拡幅して欲しいと思う。

 長野市が長野県の中でもっとも危険な状態にあるし、防御対象の人口も長野県最大なのであるから、緊急優先度は高いと思われる。
 長野市で濁流が堤防を越えたら、死人が出るのはほぼ確実だと思われる。3メートルから5メートルも水没する地域がでるし、止めようもなく、次々と上流から水が押し寄せるのであるから。

 このように治水を怠ると死亡者がでる状況にあるにもかかわらず、今年の国の河川局の予算が、他に比べて多く削られたのは、実に問題だと思われる。
 政府は国民に死ねといっているようにしか受け取れない予算である。
 


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穴あきダム? [課題 治水・利水]

浅川治水で穴あきダムを建設の方針とニュースで報じられた。

 前にダム高さ15メートル以内で一つの穴あきダムの案が報じられたとき、少し疑問だったので、あちこちで、その疑問を話したものだったのだが、その疑問は払拭されず、より強い疑問になった。
 今回提示されたのは、ダム高さ50メートル、一番下に1メートル四方の穴あきダムで、洪水調節専用のダムで水道の取水はしないことになったとのこと。

 さて、前回の疑問は、穴が一番下にあり、どうやってメンテナンスするのだろうということだった。
 その意味でダム高さ50メートルではより疑問が強くなったのである。

 一番下の1メートル四方の穴あきということは、一番深いところで水を出していく、そして底に近いから、泥や、土や、砂利や石や岩や流木やゴミ等が流れていくと思われる。

 心配の一つは、水深の深いところは、水圧が高く、流速も早くエネルギーが高いということである。
 そして砂利や石や岩石やゴミが流れる場所であるということである。

 一方で穴から流れ出しているときは、水位によりかなり強い勢いで岩石等も飛び出していくということである。
 すると、鉄筋コンクリートで造ってあっても、毎回土石流混じりの大洪水に遭っているようなもので、だいぶ管路内壁面等が損傷していく度合いが早いということである。
 場合によっては、一回の洪水ごとに補修が必要かもしれない。
 このことは、穴あきダムでなくとも排砂トンネルでも砂利等が流れるところは同様のことがいえる。
 つまりメンテナンスがかなり短期間のスパンで必要になるのではないかということである。

 他方、豪雨等で土石や流木や草木やゴミが流れて来たときにどうなるかということである。
 豪雨の時を見たことがある人は、大木が根っこごと流れていったり、小さな樹木が葉をつけたまま丸ごと流れていったり、雑草がごっそり流れていったり、発泡スチロールやビニールや板切れ等が流れていくのを見ていると思う。
 底の方では岩石がごつごつぶつかりながら流れていく音というか振動を体感した人もいるはずである。
 さて、1メートル四方の穴にこのようなものが吸い寄せられたらどうなるのであろうか。 用水や大きな側溝の取水口や分岐箇所ではどうなっているのをよく見かけるだろうか。
 まず一回の洪水で、1メートル四方の穴では、あっという間に詰まってしまうのではないだろうか。
 大きな岩石一つ来ただけで、冷蔵庫一つ放り込まれただけで一瞬にして詰まってしまう。
 詰まれば、次々とゴミや泥や岩石や流木等がたまり、どんどん穴の部分を埋めていくと同時に、ぐんぐん水位が上がっていって、オーバーフローすることになると思われる。

 昔、豊野で橋の橋脚に流木等が詰まり、洪水が起きたことがあった。あのときでも橋脚間は、5メートルぐらいはあったと思う。
 ただ、水位が上がったため、橋の下を通り抜けられず、橋の欄干等に流木等が引っかかってせき止めて洪水になった側面が大きかったとは思うが。

さて詰まったら、何ができるのだろうか。
 穴あきダムで、洪水調節専用ということだから、特に人員が常駐しない無人ダムと推測するので、気がついたときには、50メートルの上から水と流木等ゴミが流れ落ちている状態になっているのではないだろうか。
 この状態で何ができるのか。ほかに水門はない。穴は、土石等の下の50メートルも下である。
 少しでも水が抜けていれば、かなりの吸圧も考えられる。
 どこに立って何ができるのだろうか。
 50メートル水深のゴミのところまで下流側から穴に入っていき詰まったばかりのゴミ等を除去することができるだろうか、ゴミをとったとたん・・・。
 さて晴れてから、穴の詰まりを治すため、ダム内にたまった水や土砂やゴミを除去するのに何日いくらかかるのだろうか。どこへ片付けるのだろうか。

 最初のつまりはしないが、かなり岩石等で損傷したときの修復の時も、水をどこから下流へ逃がしてやるのだろうか。50メートルの高さをポンプアップだろうか。
 電力会社の発電ダムはいくつもあるゲートを半分の数ずつ全開したりしてそちらから水を出しながらメンテナンスしているのを今年はよく見かけた。

 そのほかにも、軟弱地盤だ地滑り地だ砂防地だと心配する人もいる。
 まさか護岸等コンクリート三面貼りとか何重もの防水対策とか滑り対策とか何にもしないで砂防堰堤(河床変動というか深掘れ防止のためのものでなく、土砂を止める目的のもの)のつもりでぽつんとダム堤部分だけ造るのではないとは思うが定かではない。

 私は、穴あきダムについては、大きな疑問を持っている。
 県及び国において十分なチェック内容見直しをお願いしたい。


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