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穴あきダム? [課題 治水・利水]

浅川治水で穴あきダムを建設の方針とニュースで報じられた。

 前にダム高さ15メートル以内で一つの穴あきダムの案が報じられたとき、少し疑問だったので、あちこちで、その疑問を話したものだったのだが、その疑問は払拭されず、より強い疑問になった。
 今回提示されたのは、ダム高さ50メートル、一番下に1メートル四方の穴あきダムで、洪水調節専用のダムで水道の取水はしないことになったとのこと。

 さて、前回の疑問は、穴が一番下にあり、どうやってメンテナンスするのだろうということだった。
 その意味でダム高さ50メートルではより疑問が強くなったのである。

 一番下の1メートル四方の穴あきということは、一番深いところで水を出していく、そして底に近いから、泥や、土や、砂利や石や岩や流木やゴミ等が流れていくと思われる。

 心配の一つは、水深の深いところは、水圧が高く、流速も早くエネルギーが高いということである。
 そして砂利や石や岩石やゴミが流れる場所であるということである。

 一方で穴から流れ出しているときは、水位によりかなり強い勢いで岩石等も飛び出していくということである。
 すると、鉄筋コンクリートで造ってあっても、毎回土石流混じりの大洪水に遭っているようなもので、だいぶ管路内壁面等が損傷していく度合いが早いということである。
 場合によっては、一回の洪水ごとに補修が必要かもしれない。
 このことは、穴あきダムでなくとも排砂トンネルでも砂利等が流れるところは同様のことがいえる。
 つまりメンテナンスがかなり短期間のスパンで必要になるのではないかということである。

 他方、豪雨等で土石や流木や草木やゴミが流れて来たときにどうなるかということである。
 豪雨の時を見たことがある人は、大木が根っこごと流れていったり、小さな樹木が葉をつけたまま丸ごと流れていったり、雑草がごっそり流れていったり、発泡スチロールやビニールや板切れ等が流れていくのを見ていると思う。
 底の方では岩石がごつごつぶつかりながら流れていく音というか振動を体感した人もいるはずである。
 さて、1メートル四方の穴にこのようなものが吸い寄せられたらどうなるのであろうか。 用水や大きな側溝の取水口や分岐箇所ではどうなっているのをよく見かけるだろうか。
 まず一回の洪水で、1メートル四方の穴では、あっという間に詰まってしまうのではないだろうか。
 大きな岩石一つ来ただけで、冷蔵庫一つ放り込まれただけで一瞬にして詰まってしまう。
 詰まれば、次々とゴミや泥や岩石や流木等がたまり、どんどん穴の部分を埋めていくと同時に、ぐんぐん水位が上がっていって、オーバーフローすることになると思われる。

 昔、豊野で橋の橋脚に流木等が詰まり、洪水が起きたことがあった。あのときでも橋脚間は、5メートルぐらいはあったと思う。
 ただ、水位が上がったため、橋の下を通り抜けられず、橋の欄干等に流木等が引っかかってせき止めて洪水になった側面が大きかったとは思うが。

さて詰まったら、何ができるのだろうか。
 穴あきダムで、洪水調節専用ということだから、特に人員が常駐しない無人ダムと推測するので、気がついたときには、50メートルの上から水と流木等ゴミが流れ落ちている状態になっているのではないだろうか。
 この状態で何ができるのか。ほかに水門はない。穴は、土石等の下の50メートルも下である。
 少しでも水が抜けていれば、かなりの吸圧も考えられる。
 どこに立って何ができるのだろうか。
 50メートル水深のゴミのところまで下流側から穴に入っていき詰まったばかりのゴミ等を除去することができるだろうか、ゴミをとったとたん・・・。
 さて晴れてから、穴の詰まりを治すため、ダム内にたまった水や土砂やゴミを除去するのに何日いくらかかるのだろうか。どこへ片付けるのだろうか。

 最初のつまりはしないが、かなり岩石等で損傷したときの修復の時も、水をどこから下流へ逃がしてやるのだろうか。50メートルの高さをポンプアップだろうか。
 電力会社の発電ダムはいくつもあるゲートを半分の数ずつ全開したりしてそちらから水を出しながらメンテナンスしているのを今年はよく見かけた。

 そのほかにも、軟弱地盤だ地滑り地だ砂防地だと心配する人もいる。
 まさか護岸等コンクリート三面貼りとか何重もの防水対策とか滑り対策とか何にもしないで砂防堰堤(河床変動というか深掘れ防止のためのものでなく、土砂を止める目的のもの)のつもりでぽつんとダム堤部分だけ造るのではないとは思うが定かではない。

 私は、穴あきダムについては、大きな疑問を持っている。
 県及び国において十分なチェック内容見直しをお願いしたい。


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