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NHKでミッシングワーカーという題名での番組が放映された。 [社会保障]


 失業者が73万人ぐらいに対して、求職活動をしていないので失業者に計上されず、働いてもいないものが、103万人ぐらいいるとのことで、この103万人がミッシングワーカー(消えた労働者)といわれるものだそうだ。
 失業者やミッシングワーカーが多いと、GNP等がその分少なくなり、経済成長が低下するらしい。

 やはり大事なのは、人間らしい、健康で文化的な最低限度の生活の保障がなされ、幸福の追求ができる状態にあるかが問題である。

 番組では、事例として、親のため、介護離職して親の年金や貯金に頼って介護していたが、親が死んで介護の必要がなくなってからも、働く場所もなく、働く意欲もなく、部屋に閉じこもるような生活をしているものとか、非正規の最低賃金ぐらいの対価で、働く場所を転々として、貧困生活を送っている人の例が、取り上げられていた。

 50代後半になっては、年齢的にも就職は難しく、貧困で心身が壊れてきていれば、就職は期待薄であろうし、長年仕事から遠ざかっていれば、浦島(うらしま)太郎(たろう)状態で就職が難しいともいえる。

 介護離職の件では、介護保険は、このような介護離職等が起きないように作られた制度なのだが、現実には、相当多くの件数で、介護保険が役に立っていない結果となっていた。
 これらの人は、介護保険料を払っていないので、給付を受けられなかったのだろうか。
 それとも、保険料が払えず、介護保険から抜け出してしまった人達(たち)なのだろうか。

 今、介護保険制度は、保険料と、税金からの行政の負担と、利用者の負担金で賄われているから、保険料を払わなくとも、少しは、介護給付を受けられるのではないかとも期待するのだが、どうなっているのだろうか。

 子が親を介護施設に入れようとしたら、親が絶対行かないと発言していたが、何故(なぜ)なのだろうか。
 介護施設が、ひどいところなのだろうか。
 無理やり、運動させられて、筋や腱が切れたり、骨折したり、罵声を浴びたり、体罰を受けたり、邪険にされた経験があるのだろうか。
 介護施設の経費に使ってしまえば、子供の生活に回す分がなくなってしまうことを心配したのだろうか。

 いずれにしても、介護保険制度が、必要な人に届いていないという、現実を明らかにした番組であったといえる。

 介護保険関係者は、原因と対策を早急に検討して、このような悲惨な状態にならないよう、必要なところに財源を用い、健康で文化的な最低限度の生活を保障できるようにしてほしい。
 

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