SSブログ

集団的自衛権の議論について [憲法]

 集団的自衛権に関するニュースが多い。
 国連憲章での位置づけは、例外的位置づけで、国際連合が動き出すまでの間の措置を認めているにすぎない。
 そして、国際警察、国際連合軍の整備と活動を予定しているものである。
 例外と原則、国際連合の進むべき方向を正しく見なければならない。

 現在の集団的自衛権の議論は、国連憲章の理念を踏みにじるものであって、国際間における日本の地位をおとしめるもので、かつ、世界に不安定と戦争をもたらすものでしかない。
 国防軍と集団的自衛権を設定し海外派遣したら、戦争になるに決まっているではないか。
 何を考えているのだろうか。
 石油輸送のシーレーンの防護との例を挙げているが、これは、国際警察の問題であろう。
 それで、太刀打ちできない事態になったら、国際連合軍の出番の問題になるものであって、どこから見ても自衛権の問題ではない。
 国の自衛の問題ではないにもかかわらず、議論を混同、すり替えし、めちゃくちゃいっているだけである。
 そもそも、国際連合の整備すべき理念の実現や、そのための諸制度諸組織等の整備をすべきところ、自衛権の問題にすりかえ戦争を起こしやすくするのは、言語道断であると考える。

 国際連合の諸制度諸組織の整備は、外務省の所管でもあるのではないか。
 外務省関係者が、国際連合の整備をし、国際平和を確固たるものにすることをせず、自衛権等の問題にすり替えて、戦争を起こしやすくするのは、外務省の仕事をしていないということではないか。
 今回有識者墾や外務省関係者の内閣法制局長官への人事とか、本来すべきことをしなかったものに、更に逆のことをやらせる言語道断な状況にある。

 世界平和のために行うべき事をせず、自国が戦争を仕掛けられていないのに、わざわざ戦争するために出て行こうとするのは、間違った方向であることは、歴史や国際法制に照らして明らかだと考える。
 集団的自衛権や国防軍や憲法改正、消費税増税はしてはならない。
 全て戦争を起こしやすくするためのものでしかない。
 国民の生活はどんどん悪くなる一方だし、必ず世界のあちこちに戦争を起こすことになる。
 平和外交と経世済民を自国にも他国にも実現できることに精力を集中すべきである。

 アメリカを狙ったミサイルが日本上空を通るのに、日本が打ち落とさなかったら、日米間の信頼が失われるなどと、何のためにアメリカ軍の基地が日本のあちこちにあるのか現実を見ていないものの議論である。
 日本の基地にいる米軍がミサイルを打ち落とすに決まっているではないか。
 アメリカを狙ったものであれ、日本を狙ったものであれ、米軍が打ち落とすことになっている。
 また日本上空にかかれば、日本を攻撃したものとして、正当防衛、緊急避難の自衛措置として、日本でも打ち落とせるものであって、集団的自衛権を問題としなくともよい。
 更に、洋上で米軍艦船が、攻撃されたとき、日本が黙ってみていて良いのかという議論があるが、これも前から言っているように、軍備を備えた海上自衛隊、航空自衛隊を憲法に違反して海外に出すから、問題になるのであって、海外に出なければ、何ら問題にならない。
 日本の領海等の範囲内では、日本の国法や国際法に基づく保護措置が警察や自衛隊によって執られるはずである。
 圧倒的に強い米軍が、日本の助けを必要とするとは思えない。
 また、仮に日本ができるとしても、アメリカを守るためには、アメリカ本土のそばに日本の基地がなければ、間に合わないし、守れないと思う。
 集団的自衛権は、すぐ助けに行ける所にある地域的二国間防衛のものが通常であろう。
 日本とアメリカはどう見てもそのような地域的関係にないように思われる。
 米軍の基地が日本にあるのは、アメリカが日本を守るためと合わせてアジア地域に対処するためだろう。

 これらを集団的自衛権の問題とする者の理性を疑う。
 失うもののみ多く、より世界を不安定に、暴力の支配する世界へと近づけてしまい、国際連合の意義を破壊するものである。
 日本としては、あくまで、戦争にならないように平和外交をすること、アメリカを常に国際連合と共にあるようにすること、紛争の原因となる、食料、経済その他の問題を解決する方向で世界と共に動くことであろう。
 地球温暖化防止もエネルギー問題も地球や太陽の寿命に備えての準備等いろいろ早く実効性のあるものを整備していかなければならないのである。
 世界が描いた方向を逆に走り、世界を戦争に近づけてしまうことは、決してしてはならないことである。
 集団的自衛権も国防軍も海外派遣も、やれば必ず、死ぬ人が出るし各国に人的経済的負担を強いることになるのは目に見えている。
 決して、その方向に進んではならない。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。